ビジネス向けプレゼン資料の作り方

ビジネス用プレゼン資料を作成するうえでのポイントを、企画・構成・資料作成・その他Tips、それぞれの観点からご説明します。

読者質問!PPT資料、どこまで見た目にこだわるべき?

全体を通じて統一感を感じられるまではデザインにこだわるべきです。その先どこまでこだわるかは、聞き手との関係性の深さによって大きく変わってくると考えます。

 

 ブログの読者の皆さんから、多数のご質問をいただけるようになりました。可能な限りお答えしていきたいと思います。一回目のご質問は、「パワーポイント資料作成に際してどこまで見た目にこだわるべきでしょうか?」とのご質問です。

どんなプレゼンであっても、全体を通じて統一感を感じられるまではデザインにこだわるべきだと考えます。「全体を通じて統一感を感じられる」基準は、こちらの記事の「1.揃える」と、

こちらの記事の「色使いの基本は、統一」が、最低限のラインだと考えていただければ大丈夫です。

 

では、その先はどこまでこだわるか。それは聞き手との関係性の深さによって大きく変わってくると考えます。関係性の深さと見た目にこだわるべき量は、一般的に反比例するものだと思います。つまり、聞き手との関係性が深い場合は、最低限の統一感で十分、一方、関係性が浅い場合はできるだけ見た目にもこだわった方が無難、という事です。

プレゼンする側からすると、「見た目じゃなくて内容をみてくれよ!」と言いたいお気持ちはとても分かります。そして、見た目だけ良くても中身がなければ当然ダメなことは、前提として進めます。

なぜ反比例の関係になるのかというと、関係性が深い人(=あなたのことをよく知っている人)は、あなたに関する情報を仕入れる必要性が既に低くなっている人達なので、視覚情報や聴覚情報の重要性が低く、コンテンツにより意識を集中してくれやすいからです。

逆に関係性の浅い人は、無意識にあなたのに関する情報を視覚情報、聴覚情報を駆使して仕入れようとします。あなた自身から受け取る視覚情報もありますが、プレゼンの見た目も視覚情報に含まれますので、見た目の重要性がより高まる(高まってしまう)のです。

関係性の深い人にプレゼンする場合、見た目のブラッシュアップによって、あなたやプレゼン自体への印象をアップできる余地はほとんど残っていませんよね。なぜなら既にあなたのことを知っている人達なので、資料がきれいだからといって、「こいつはできそうなやつだ」、とか、「プレゼンされる内容も整然としているはずだ」、とか、今更そういう評価が変わらない(変わる余地が小さい)ですよね。

例えば、大勢の前でプレゼンする場合、見た目にすごく凝った資料が作成されていることが多いですよね。見た目でごまかそう、とまではもちろん考えてないはずですが、見た目で惹きつけたい、見た目でインパクトを残したい、など、見た目を使って何かしらポジティブな影響を残したいと考えませんか?大勢の聴衆(あまりあなたに詳しくない人達)にとっては見た目が(も)重要だという事を半分無意識に認識しているからだと思います。

本題に戻り、この関係性の深さとの反比例を理解したうえで、今回の聞き手との関係性を思い浮かべてみて、そのうえで費用対効果でブラッシュアップすべきか否かを考える、というのが手順です。

重要なプレゼンであればあるほど、費用対効果の「効果」の部分が大きくなりますので、費用(手間)はいつも以上にかけるべきです。従い、聞き手との関係性だけで一義的に手間の量が決まるというわけでもありません。

色んな変数を考慮しなければならなくて難しいところもありますが、プレゼン自体がケースバイケースなものなので、致し方なしですね。

明確な基準としては「全体を通して統一感を感じられる」は最低限守り、その先は関係性を踏まえて費用対効果、というのが回答です。

 

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